『ルーヴル美術館展 愛を描く』「愛」の表現に共感と驚き!必見の展覧会!

こんにちわ、ルオです!『ルーヴル美術館展 愛を描く』が「京都市京セラ美術館」で開催中です。フランス・パリの「ルーヴル美術館」には膨大な収蔵品があります。その中から「愛」をテーマに73作品が集められました!色々な愛の形に共感と驚き間違いなしの必見の展覧会です。
目次
ルオの美術紀行(ART Trip)⑤『ルーヴル美術館展 愛を描く』
1 「アモル」知ってると2倍楽しめる!
2 「オランダ絵画」の暗示
3 『ルーヴル美術館展 愛を描く』のまとめ




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1 「アモル」知ってると2倍楽しめる!

『ルーヴル美術館展 愛を描く』は16世紀~19世紀半ばまでの約350年にわたる「愛」の表現をたどる展覧会です。

愛は普遍的なものですが、美術における愛の表現方法は時代や場所で変わります。

会場風景(公式HPより)

この展覧会は、西洋絵画の古代から描かれてきた愛の表現が一堂に見ることが出来る貴重な機会です。

神話、貴族の恋愛、愛の暗示など興味深いですね。

ポイントを知っておくと鑑賞がより楽しめます。その1つが羽をはやしたアモルです。

アモルとは何でしょうか?

愛をつかさどる神様です!

アモルはラテン語です。英語ではキューピットとなります。

天使とどう違うのでしょうか?

天使は光輪があります。

アモルは弓矢を持っています。ここで天使と見分けることが出来ますね!

アモルはハートに射る弓と黄金の矢を持ち、愛をコントロールすることが出来るのです。

又、アモルと天使では他にも大きな違いがあります。それは何でしょうか?

アモルは愛をつかさどるギリシャ・ローマ神話の神様です。

一方、天使はキリスト教における神の使いです。

役割が違うのですね! 

宗教画と神話では同じような幼児が出てきますが、意味や役割が違うことも知っておくと、より深く作品を鑑賞出来ますね。

「アモルの標的」フランソワ・ブーシェ1758年

「アモルの標的」はアモルだけが描かれてます。

作品の上部はハートマークが描かれますね、ハートに矢が当たり愛が成就した様子が伝わってきます。

しかし、下のアモルは矢を燃やしています。

矢を燃やすのは破局でしょうか?

破局という解釈も出来ますが、真実の愛は一度きりなので、愛が成就したのでこれ以上の矢が必要ないから燃やしているという考え方も出来ます。

真相はどちらでしょうか?そんなことを考えながら作品を見るのも楽しいですね。

ちなみに作品中央部には白い鳩が二匹います。これは、カップルが成就=つがいの意味です。

フランソワ・ジェラール「アモルとプシュケ」1798年

この展覧会では幼児のアモルだけでなく、青年のアモルも見ることができます。

アモルとプシュケのアモルは青年で神様です。プシュケは人間の女性です。

プシュケの表情からアモルの存在を見てないようも見えます。

アモルから愛の力をもらった美しいプシュケはこれから愛が芽生えるのでしょうか!

アモルの役割を知っているだけで想像力が膨らみますね。

ギリシャ神話は愛の場面が圧倒的に多いので、アモルの役割を知ってるだけで楽しめます。

愛の表現は宗教画からも伝わってきます。

サッソフェラート「眠る幼子イエス」(1640-1685年頃)

1609年イタリア生まれのバロック期の画家イル・サッソフェラートは多くの聖母子像を描きました。

幼いイエス様を優しく胸に抱き抱える聖母マリア様が描かれた美しい作品です。

深い愛情が感じられますね。

オリジナルグッズ「コンパクトミラー」

上記3つの作品はオリジナルグッズ「コンパクトミラー」(1,980円)にもなっていて、手元に置いておくことが出来ます。




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2 「オランダ絵画」の暗示

17世紀オランダはプロテスタント(キリスト教の宗派の一つ)が信仰されました。

プロテスタントは偶像崇拝が禁止されていたので、宗教画が描けないオランダ絵画は他のジャンルが発達しました。

サミュエル・ファン・ホーホストラーテンが描いた「部屋履き」という作品は人の姿はまったく描かれていません。

サミュエル・ファン・ホーホストラーテン
「部屋履き」(1655~1662)

どこが愛の形なのでしょうか?どこにポイントを置いて鑑賞したら良いのでしょうか?

この作品は、暗示的に示唆するように愛を描かれています。

まずはタイトルの「部屋履き」(へやばき)がポイントです。

オランダの一般市民の家の中が描かれています。

そこに脱がれた部屋履きが中央に描かれています。女性が部屋履きを脱いで出かけているのです。ろうそくの火も消えてます。

この作品の特徴は人間の愛の形をあけすけに描くのははばかられたので暗示させました。

人間の愛を現わす物は何でしょうか?

一つは画中画と呼ばれる正面の絵です。この絵には人が描かれています。

この絵は実在する作品で娼婦の館でのやりとりを描いています。

作品をよく見ると、をかけたままドア、そして玄関にはほうきがあります。

鍵=貞節、ほうき=魂の浄化を暗示しています。

家事を放り出して、ほうきをたてかけて男性に会いにでかけるということが暗示された作品です。

決定的な真実はわかりませんが、想像力が働くように色々なモチーフをちりばめられてます。

作品を見ているとのぞき見している感覚を誘います。

17世紀のオランダで描かれた風俗画からも独特の愛の表現が読み取れますね。




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3 『ルーヴル美術館展 愛を描くのまとめ

『ルーヴル美術館展 愛を描く』が「京都市京セラ美術館」で開催中です。

ルーブル美術館展(公式HPより)

フランス・パリの「ルーヴル美術館」の膨大な収蔵作品の中から「愛」をテーマに73作品が集められました!

古代の神々の愛、キリスト教の愛、恋人たちの愛、家族愛、自己犠牲愛、略奪愛など表現方法は様々です。

多様な愛の表現は共感や驚きがあり、自分の感情をのせながら楽しめる展覧会です。

展覧会会場(公式HPより)

時代や場所を超えて、西洋絵画の古代から描かれてきた愛の表現が一堂に見ることが出来る貴重な機会ですね!

オリジナルグッズも楽しみです。

興味がある方は是非、ご覧くださいね!必見の展覧会です!

「ルオの美術紀行(ART Trip)」では、美術の世界の扉を開いてみたいと思います。ジャンルは日本や海外の作品、美術館、文化財の継承、物の見方などご紹介します。シリーズにしていきますので興味がある方は是非読んでくださいね!




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