日本が生んだ美の極み!『桂離宮』の魅力は何?

こんにちわ、ルオです!京都にはたくさんの寺院、寺社、庭園、仏像があります。「日本が生んだ美の極み!」と世界にたたえられている庭が『桂離宮』です。一生に一度は訪れたいですよね。『桂離宮』の魅力は何でしょうか?

目次

1 月を愛でる意味

2 『桂離宮』(かつらりきゅう)の仕掛け

3 『桂離宮』のまとめ




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1 月を愛でる意味

『桂離宮』(かつらりきゅう)は江戸時代初期に皇族・八条宮家により造営されました。

書院群と池の周囲に点在する御茶屋群で構成され、広大な敷地です。

桂離宮(ルオ撮影)

『桂離宮』はドイツ人建築家ブルーノ・タウトから絶賛され、注目を集めました。

「日本が生んだ美の極み!」と世界にたたえられています。

世界中から多くの人々が『桂離宮』に訪れます!

何が魅力何でしょうか?

桂離宮全体図(公式HPより)

桂離宮には、月を眺めるための工夫が随所に見られるのが魅力の一つです。

月を愛でるために作られたのですね!

いにしえの人々は月を鑑賞しながら和歌を読むのが極上の楽しみでした。

月は満ちては欠け、移り変わる姿を見せてくれます。

月の変化する姿が鑑賞の対象だったのです。

造営者、八条宮家の智仁親王が読んだ和歌をご紹介します。

「月をこそ 親しみあかぬ 思うこと 言わむばかりの 夜と向ひて」

どんな意味なのでしょうか?

月という友、何でも思ったことがいえる友と夜に向かい合う。

自分の心を聞いてもらっていたのでしょうね。月と語り合っていた様子が伝わります。

日本は明治時代から太陽暦が採用されましたが、それ以前は太陰暦を使ってました。

太陰暦は月の満ち欠けをもとに作られていました。

人々は月を身近に感じ、月を見て季節の移ろいを感じていたわけです。

日々、形を変えていく月は、人々の想像力をかきたてる不思議な魅力がありました。

斬新なデザインの襖(ルオ撮影)

月を愛でる習慣に「十五夜」があります。

「十三夜」はご存じでしょうか?

「十三夜」の月は中秋の名月「十五夜」についで美しいとされています。

「十三夜」は少し欠けた月を愛でるという日本ならではの風習です。

素敵な感覚ですね。

桂離宮に行くと月を愛でる見方が変わりそうですね!




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2 『桂離宮』(かつらりきゅう)の仕掛け

『桂離宮』は月にこだわり作られた仕掛けがたくさん見られます!

新御殿(しんごてん)の一の間には「月の文字」の形をした襖の引き手があります。

「月の文字」襖の引き手(公式HPより)
崩しの欄間(らんま)(公式HPより)

同じく一の間には崩しの欄間(らんま)には「月の字を崩した」形が使われています。

抽象的なデザインは斬新です。

月をかたどった灯篭も庭に設置されました。

茶屋「月波楼」(げっぱろう)は池に映る月を愛でる趣向で作られています。

天皇の筆といわれる「歌月」と書かれた額も見られます。

月の灯篭(公式HPより)
月見台(ルオ撮影)

古書院(こしょいん)には幅4メートル,奥行き2.9メートルの月見台が作られました。

月を観賞するために広縁から池に突き出すように作られました。

月見台に座ると刻々と変化する月を堪能できますね!

月の光も巧みに使われています。

桂離宮の庭(ルオ撮影)

小石が並べられた庭に月明りがあたると石が銀色に輝きます。

これを「霰こぼし」(あられこぼし)というそうですよ。

イメージは銀河にまたたく星のようですね!

桂離宮には月に関係することが多く取り入れられてますが、それ以外にもたくさんの工夫がされています。

庭散策で最初に目に入るのが住吉の松です。

住吉の松(ルオ撮影)
御幸道(ルオ撮影)

さえぎるように松が植えられているので、庭全体の様子はわかりません。

あえて庭の全景を隠すことで期待が高まる効果を持たせる工夫がされています。

そして御幸門に繋がる御幸道が続きます。

何か変だな?という違和感を感じます。

なぜなら橋が少し左側に設置されています。

橋と道が直線上にはなく少しずらされているのです。

この設置方法により実際より広く見えのですね。遠近感の演出です。

そういうことに気が付いていくとお庭散策が楽しくなり始めます。

他にも何かないかな?といった具合に感覚が鋭くなっていきます。

眠っていた感性が呼びおこされていくのですね。

桂離宮の石の道(ルオ撮影)

例えば、ふと歩いてると違和感のある飛び石を見つけます。

飛び石は、本来は歩きやすい配置にしてますよね。

でもわざとその配列の中に、逆三角形の飛び石が配置されているのです。

何か他と違うぞ!と思わずそこで立ち止まってしまいます。

立ち止まることでひと呼吸、お陰で周りの景色が目に飛び込みます。

景色の美しさに心の安らぎを感じていきます。

細やかな工夫ですね。

桂離宮の様々な工夫は感覚を研ぎ澄ませ、心を豊かにさせるのではないでしょうか。




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3 『桂離宮』のまとめ

『桂離宮』はドイツ人建築家ブルーノ・タウトから絶賛され、「日本が生んだ美の極み!」と世界にたたえられています。

桂離宮の洋風の植物(ルオ撮影)

『桂離宮』には月を眺めるための工夫が随所に見られるのが魅力の一つです。

又、違和感を演出することで「整えすぎない美学」もあり、鑑賞者を楽しませます。

庭はその時代の文化や思想を取り入れ、時代を映していきます。

遊び心溢れ、時代の贅を尽くした和風建築群と庭園が見らる『桂離宮』に世界から多くの人々が訪ねるのも納得です。

機会があれば是非訪ねて見てください!

桂離宮鑑賞の仕方

拝観¥1,000
<予約>
1 京都に滞在中の場合→
  京都御苑内の宮内庁事務所で対面で予約可能(翌日分まで可能)
2  枠に空きがある場合は、現地(桂離宮)にて当日受付も可能
<鑑賞方法>
宮内庁のガイドさん(担当職員の方)とともに庭園を回遊します。

<所要時間>

1時間程度

<アクセス>
 阪急京都線 桂駅から 徒歩20分
 市バス・京阪京都交通 桂離宮前から 徒歩15分




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