イギリス海外ドラマ「刑事フォイル」、ロングセラーの秘密は何?

こんにちわ、ルオです。「刑事フォイル」はイギリスで13年間放映されたロングセラーの海外ドラマです。日本でもAXNミステリーやBSプレミアムで放映されました。人気は世界に広がりアメリカでも放映されています。なぜ面白いのでしょうか?理由を調べてみました!

目次
1 「刑事フォイル」はどんなドラマ?
2 なぜ面白い?
3 「刑事フォイル」のまとめ




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1 「刑事フォイル」はどんなドラマ?

イギリス海外ドラマ「刑事フォイル」は2002年~2015年の13年間、イギリスITVで第8シリーズまで放映されたロングセラー作品です。

ITVはBBCと並んで影響力のある放送局です。

日本ではAXNミステリーやNHKBSプレミアムで放映されました。人気は世界に広がりアメリカでもPBSで放映されています。

「刑事フォイル」(mysteryより)

どんな内容のドラマなのでしょうか?(ネタバレなし)

舞台は第二次世界大戦中から戦後(1940~1947年)のイギリス南部のヘイスティングの町です。

主人公のクリストファー・フォイル警視正が戦時下に起きる様々な事件を解決するイギリスの刑事ドラマです。

戦時下で起こりうる不条理が日常を蝕んでいく様子が描かれ、それに立ち向かっていくフォイルの姿がとてもドラマを盛り上げています。

警視正としてのフォイルは正義感が強い人物像です。たびたびイギリス軍高官達と対立しますが、保身を考えず信念を貫く英国紳士です。

「ドイツ人の女」「臆病者」「兵役拒否」「レーザー基地」「50隻の軍艦」「エースパイロット」「軍事演習」「隠れ家」など、ドラマのタイトルを見るだけで戦争の悲惨さや生々しさが伝わってきます。

主な登場人物としてフォイルの専属運転手のサマンサ、フォイルの片腕のミルナー巡査です。

この3人の日常生活も丁寧に描かれ物語にひきこまれます。戦時下の中、どう心のバランスを取っていくのかと不安定な気持ちも見え隠れします。

フォイルは妻を亡くし、一人息子はイギリス空軍の戦闘機のエースパオロットです。息子は休暇毎にヘイスティングに帰り父フォイルと過ごします。

ミッションの事は家では話が出来ませんが、勤務地が変わるたび父フォイルの心配はつのります。父親の一面をのぞかせます。

フォイルの片腕のミルナー巡査も戦争に行き、負傷して帰国しました。

「刑事フォイル」(mysteryより)

ミルナー巡査は戦争で受けた身体と心の傷を背負って生きています。フォイルと一緒に仕事をすることで、だんだん自分自身をとりもどしていきます。

戦争という体験が人を変えてしまいます。

運転手役のサマンサは暗い重苦しい現実を一瞬忘れさせてくれる明るい女性の設定です。暗い状況下の中でも楽しみを見つけ物事に興味をしめす姿は印象的です。

現実問題として人々は食料や医療品、日常品の不足に悩まされます。避難、空爆シーンで家々が壊され、日常が一瞬で奪われてしまう恐ろしい現実に直面していくのです。

「私たちがなぜこんなめにあわないといけないのか、私たちが何をしたというの?」「いつこんな苦しい状況は終わるのかしら?」「もとの生活に戻れるのか?」とセリフから当時の苦しい心境も語られます。

このドラマを通して、戦時下で人々がどのように悩まされながら生活していったかがよくわかります。

ドラマ後半ではフォイルは警視正を離れ、東西冷戦下の中で国の情報部にスカウトされ所属します。

三人はそれぞれの道を歩みながらも接点を持ち続けます。立場は違いますが以前と変わらず人々に寄り添い正義感を強く持ち続けながら職務をまっとうしていきます。

事件解決がテーマですがヒューマンドラマの要素も強いと思います。1話完結のミステリーです。




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2 なぜ面白い?

なぜ「刑事フォイル」はロングセラーになるほどの人気ドラマになったのでしょうか?

一つには原作の力があります。

原作者はイギリスを代表する作家のアンソニー・ホロヴィッツ(Anthony Horowitz)です。

アンソニー・ホロヴィッツは1955年ロンドン・パディントン生まれ、現在67歳です。

アンソニー・ホロヴィッツは英国人気ドラマ「名探偵ポワロ」の脚本や「シャーロックホームズ・絹の家」(2011年)「モリアーティ」(2014年)などの執筆しました。

「名探偵ポワロ」(NHKより)
「シャーロックホームズ・絹の家」(2011年)
(アマゾンより)

アガサ・クリスティへのオマージュ作『カササギ殺人事件』では『このミステリーがすごい!』『本屋大賞〈翻訳小説部門〉』の1位に選ばれました。

史上初の7冠なんですよ!

さらに〈ホーソーン&ホロヴィッツ〉シリーズ『メインテーマは殺人』『その裁きは死』でもすべてのランキングで1位に選ばれています。

アンソニー・ホロヴィッツは日本でも大人気の作家です!

イギリスのテレビ局ITV制作がアンソニー・ホロヴィッツに依頼して「刑事フォイル」が作られました。

面白いわけですよね!ちなみに英国でのタイトルは「Foyle’s War」です。

『カササギ殺人事件』(アマゾンより)

では、どんな特徴があるのでしょうか?いつかの理由があると思います。

1つには戦時下の丁寧な時代考証がされている点です。ドラマが進むと同時に戦況も変化ていきます。

2つ目はそこに人間の不条理を重ねていきます

戦時下でも追い打ちをかけるように戦時下の状況を悪用して事件は起こり続けます。

殺人、汚職や不正、偏見、差別など人間の暗い面が浮彫になります。戦時下で起こりうる不条理を人々は抱え込みます。

それを正しい方向に修正していく人が必要になりますよね。主人公のフォイルが人間の心理を巧に読みながら、丁寧に事件を解決していきます。

3つ目は主演の主人公クリストファー・フォイル役がドラマに重厚感を加えています。演じているのは
マイケル・キッチン(Michael Roy Kitchen)です。

マイケル・キッチンは1948年10月31日生まれレスター出身で現在73歳のイングランド俳優です。王立演劇学校に学びました。

マイケル・キッチン(mysteryより)

刑事フォイル』はマイケル・キッチンの起用の仕方で面白い演出をしています。どんな点でしょうか?

マイケル・キッチンはどちらかというと名脇役です。

映画『愛と哀しみの果て』の主人公デニス・ハットン(ロバート・レッドフォード)の友人バークレー・コール役でした。

007/ゴールデンアイ』『007/ワールド・イズ・ノット・イナフ』ではMの側近ビル・タナー役です。

しかし、『刑事フォイル』では主役に抜擢されました!

もともと演技力は確かなものがあったので、主役は当然のことのようにも感じますが、主役としてのマイケル・キッチンを見ることはありませんでした。

刑事フォイル』でマイケル・キッチンの主演が見れるのです!そこがこのドラマの楽しみ方の一つではないでしょうか?

この抜擢が大当たりして、ロングセラーになりました。

ドラマの人間描写は奥行を与えていきます。そこに歴史上の事象が事件に絡まりさらに重厚感が出来上がっていく感じに仕上がっています。

暗い時代、重い内容を扱ってますが希望を持つことの大事さも同時に感じとれる名ドラマに仕上がっています。

アンソニー・ホロヴィッツが描きマイケル・キッチンが演じる『刑事フォイル』がロングセラーになるのも納得ですね!




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3「刑事フォイル」のまとめ

「刑事フォイル」は13年間イギリスで放映されているロングセラーの海外ドラマです。

「刑事フォイル」(dogaより)

原作者は英国人気ドラマ「名探偵ポワロ」も手掛けたアンソニー・ホロヴィッツです。

アンソニー・ホロヴィッツはが手掛けた「刑事フォイル」は戦時下の丁寧な時代考証がされ、人間が起こす不条理が描かれています。

又、名脇役のマイケル・キッチンが『刑事フォイル』では主演が見れるのが楽しみの一つです!

人間が起こす殺人、汚職や不正、偏見、差別など暗い面は、けっして明るい気持ちになれません。でも、そういう状況でも今より良い現実を求めてあきらめない人々の姿は勇気をもらえます。

とても見ごたえのあるドラマなので、放映機会があれば是非ご覧ください。




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