100年先を見る画家「村上隆」はどんな人?「もののけ京都」展の現代版「風神図雷神図」

こんにちわ、ルオです!世界を舞台に活躍する画家村上隆さんの展覧会「もののけ京都」展が京都の京セラ美術館で開催されています。村上隆さんは100年先を見据えて作品作りをしています。どんな人なのか気になりますね!「風神図雷神図」の作品の歴史の流れもお伝えします!

目次

1村上隆(むらかみたかし)はどんな人?

2100年先を見据えて制作した現代版「風神図雷神図」

3村上隆のまとめ




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1村上隆(むらかみたかし)はどんな人?

村上隆「もののけ京都」展DM(展覧会HPより)

上記の作品、カラフルでポップな「お花」の絵をみると、「かわいい!元気になる」と会場に見に来た観客からの声が聞こえてきます。

村上隆さんはベルサイユ宮殿で個展を開き、ルイヴィトンとのコラボ、そしてアート市場で約16億円など巨額な額で作品が取引され、話題がつきません。

村上隆さんはどんな人なのでしょうか?

村上さんは1962年東京都板橋区生まれ、幼いころからマンガとアニメ好きでした。


1982年東京芸術大学日本画家入学します。ちなみに弟裕二(ゆうじ)さんも日本画家です。

芸大時代の指導教授は平山郁夫、加山又造などの巨匠達です!

1993年31歳の時、東京芸術大学日本画家博士第一号を取得しました。

村上隆さん(展覧会HPより)

30代はコンビニで賞味期限切れのお弁当をもらってくるような経済的に困窮する時期もありました。

村上隆さんが売れたきっかけは何だったのでしょうか?

転機は2000年38歳の時です。

村上さんは「スーパーフラット」という新しい芸術概念&芸術運動を提唱しました。

「スーパーフラット」とは何でしょうか?

日本の絵には西洋絵画のような遠近法がなく、奥行きが無い二次元平面で表現された歴史があります。

それを村上隆さんは「スーパーフラット」と呼びました。そして日本の社会や文化を指し示す言葉として提唱したのです。

2001年にロサンゼルスで開催された「SUPER FLAT」は世界進出への足がかりとなりました。

「スーパーフラット」の描き方はシルクスクリーンを使いながら手作業で行います。

最後にコーティング剤で仕上げするのでまるでプリントアウトしたステッカーを貼ったように見えます。

フラットな質感にこだわる「スーパーフラット」はオリジナリティーのあふれています。

現在、村上さんの工房には、160名ほどのスタッフが集まり共同で作品を製作しています。

村上隆「もののけ京都」展「洛中洛外図」(展覧会HPより)

村上さんには師と仰ぐ先生がいます。

それは誰でしょうか?

1970年「奇想の系譜」の著者辻惟雄(つじのぶお)氏です。

お二人は2009年雑誌の紙面での連載がきっかけで親しくなりました。

辻惟雄氏は村上隆さんを

自分が共感したものに対しては自分を無にするような感じで受け入れるような所もあるから素直で率直

と語ります。(TV番組「美の巨人」より)

村上隆さんの一面がわかるコメントですね!




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2100年先を見据えて制作した現代版「風神図雷神図」

「もののけ京都」では村上隆さんが描いた「風神図雷神図」が見られます。

「風神雷神図屛風」は日本美術の中で、もっともポピュラーなモチーフの一つです。

「風神雷神図屛風」といえば俵屋宗達の「風神雷神図屏風」を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。

俵屋宗達の「風神雷神図屛風」(WIKIより)

右側に風袋から風を吹き出し風雨をもたらす風神、左側に太鼓を叩いて雷鳴、稲妻を起こす雷神が描かれ、2枚でセットになってます。

風神は豊穣豊作、衆生利益の神、雷神は五穀豊穣、国土守護の神と言われてます。

縁起の良い自然界の神なんですね!

美術史では1570年頃生まれの俵屋宗達の「風神雷神図屛風」を見て、尾形光琳(1658-1716) が「風神雷神図屛風」を描きました。

さらに尾形光琳の「風神雷神図屏風」を見て、酒井抱一(1761-1829)が風雷神の位置や雲に変化を加え「風神雷神図屏風」を描きました。

尾形光琳の「風神雷神図屏風」(WIKIより)
酒井抱一の「風神雷神図屏風」(WIKIより)

では村上隆さんの「風神図」「雷神図」はどんな作品なのでしょうか?

カラフルな雲、稲光、がりがりの雷神、ぽっちゃりの風神が見られます。ゆるキャラとして風神雷神を描いてます。

雲は細かな彩色がほどこされ、作品には「スーパーフラット」が使われてます。

村上隆「風神図」「雷神図」(展覧会HPより)

構図も特徴的です!

雷神の顔から水平の雷がに出てる→縦にも垂直に雷が出てる→左下のある波の方まで届く。

→呼応するように右下にも小さな波

が描かれてます。

これはどんな意味があるのでしょうか?

視線の誘導です!

村上隆さんの「風神図雷神図」を見ていると、鑑賞者は自然に目線が動いていくのが体感出来る仕掛けになってます。

伝統絵画から学び、鑑賞者の視線を楽しませる構図へのこだわりは世界で高い評価を受ける訳ですね!

村上隆さんは

「100年後、この絵を見て何かこの辺りの時代ちょっと日本人ダレてたんだ。そういうのが一目瞭然でわかる、死後、作品が残っているかが勝負」と語ります。(TV番組「美の巨人たち」より)

100年先を見据えて、現代版「風神図雷神図」が描かれているのですね!

展覧会場では風神雷神とコラボした京都の銘菓マールブランシュの銘菓「茶の菓」も売られています。

楽しみが増えますね!




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3村上隆のまとめ

世界を舞台に活躍する画家村上隆さんの展覧会「もののけ京都」展が京都の京セラ美術館で開催されています。

村上隆「風神図」「雷神図」グッズ(展覧会HPより)

村上隆さんは「スーパーフラット」という新しい芸術概念&芸術運動を提唱し、世界を舞台に活躍する現代アーティストです。

伝統絵画から学んだ独自の構図も見る人を楽しませます。

村上隆さんが描いた「風神図」「雷神図」はがりがりの雷神、ぽっちゃりの風神でゆるキャラとして風神雷神を描いてます。

100年先を見据えて描いた村上隆さんの作品は、100年後の世界の人々にどう映るのでしょうか?

楽しみですね!

今もたくさんの人々に親しまれてる村上隆さんの作品を、是非ご覧ください!

2024年2月3日(土)〜2024年9月1日(日)

10:00~18:00(最終入場は17:30まで)




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