京都『曼殊院』が小さな桂離宮と呼ばれる理由は?「黄不動明王像」が見れるチャンス!

こんにちは、ルオです!京都洛北、屈指の名刹『曼殊院門跡』は小さな桂離宮と呼ばれています。又、国宝「黄不動明王像」が見られるチャンスです。茶室は京都三名席の一つです。曼殊院門跡の雅な世界をお伝えします。(ルオのお勧め寺社シリーズ)
目次
1「小さな桂離宮」と呼ばれる理由
2 国宝「黄不動明王像」
3 曼殊院門跡(まんしゅいんもんぜき)のまとめ




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1「小さな桂離宮」と呼ばれる理由

平安時代に始まる天台宗の寺院、「曼殊院門跡」(まんしゅいんもんぜき)は、京都白川通りを東に渡り坂道を登っていきます。

天台宗の総本山「比叡山延暦寺」に始まりを持ち、「北野天満宮」とつながりがあります。

門跡(もんぜき)とは皇室の方々が住職をしているお寺のことです。

曼殊院勅使門(WIKIより)

曼殊院門跡は青蓮院門跡、妙法院門跡、三千院門跡、毘沙門堂門跡と天台宗五箇室門跡のひとつです。

塀の5本のすじは格式を伝えます。洛北屈指の名刹なんですね!

曼殊院の名前は曼殊沙華に由来するとも言われてます。

サンスクリット語で「天界に咲く花」の意味です。おめでたいことが起こる兆しで天から降ってくるそうですよ!

「小さな桂離宮」と呼ばれる理由は何でしょうか?

29代良尚法親王(りょうしょうほうしんのう)が曼殊院の造形に関わりました。

そして皇室で代々受け継がれた宮廷の美意識を取り入れました。

どんな特徴があるのでしょうか?

主に6つ上げてみます。

1 壁紙と障壁画

「竹の間」の壁紙は日本で最初の木版画です。「虎の間」の障壁画『竹虎図』は伝狩野永徳筆。

「孔雀の間」の襖絵は岸駒(がんく)作です。『十雪の間』の障壁画狩野探幽筆です。

江戸時代に活躍した絵師たちの作品を見ることが出来ます。

「竹の間」(公式HPより)
「虎の間」(公式HPより)
「孔雀の間」(公式HPより)

2 建築

大書院は「むくり屋根」で丸みを帯びたこけら葺きで、柔らかさが演出されています。

大津壁(おおつかべ)と言われる赤い壁も印象的です。

小書院の廊下の手すりは奥に行くほど低くなり、建物を広く見せる工夫がされました。

3 金工
襖の取っ手には「ひょうたん」、釘隠しも手が込んでいます。

それは、嘉長(かちょう)の作品だからです!

嘉長(かちょう)は豊臣秀吉に見出され、小堀遠州にも重宝された金工師です。

大書院(公式HPより)

「富士の間」の七宝焼きの釘隠しは「富士山」の意匠が見られます。

一つづつ色使いが異なり、富士山にかかる雲の形が異なるので、色々な富士山が見れるのが楽しいです。

4 欄間
「月」の字をくずした欄間は桂離宮の特徴です。曼殊院は「卍」を崩した欄間です。

「菊の花」をかたどった欄間も見ることができます。

菊の欄間と曼殊院棚(公式HPより)

5 曼殊院棚
「黄昏(たそがれ)の間」は日常生活の間で曼殊院の最高の格式です。そこに「曼殊院棚」があります。

10種類の寄木で作られている名品です。

6 茶室
曼殊院の「八窓軒」江戸時代作です。

大徳寺孤蓬庵「忘筅」、金地院「八窓席」と並ぶ京都三名席のひとつです。

茶室「八窓軒」
(京都市文化観光資源保護財団より)

8つの窓があります。

この窓は釈迦の生涯を8つの場面にわけて解く仏教の八相成道(はっそうじょうどう)にちなんだものです。

窓の白と壁の黒が対照的な茶室です。

光と影がたくみに利用されてますね。物静かな非現実的な空間表現です。

曼殊院枯山水(公式HPより)

宮廷の美意識を取り入れた6つの創意工夫は日本の美意識が満載です!

雅なたたずまいと数々の意匠は「小さな桂離宮」と呼ばれる理由ですね。




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2 国宝「黄不動明王像」

曼殊院の国宝「黄不動明王像」は青蓮院門跡の「青不動」高野山明王院「赤不動」とともに三不動と言われています。

平安時代に描かれ、金色に輝いていたことからその名がつきました。

本物は京都国立博物館に寄託されていますが、模写もとても見ごたえがあります。

曼殊院の「黄不動明王像」の特徴は何でしょうか?

「黄不動明王像」(公式HPより)

ふつう、明王は安定感と純粋さを現わすために童子の姿が多いです。

しかし、曼殊院の明王は青年層です。

お腹が大きく描かれ、安定感があります。

お腹のあたりに御衣絹加持(みそぎぬかじ)も新たに発見されました。

御衣絹加持(みそぎぬかじ)は仏画を描く前に清めた水で仏像を描く儀式です。

文献では儀式の記載は見られることはありますが、実際に形として残っていた例はとても貴重な発見でです!

曼殊院は2023年5月13日~6月30日「秘仏国宝黄不動明王像」特別公開を行ってます。

国宝と模写が並べて展示されます。

「黄不動明王像」は今後公開は避け、秘仏扱いとなるのでこの機会を逃したくないですね!

曼殊院
拝観時間9:00~17:00(16:30受付終了)
拝観料一般600円 高校500円 中小学生 400円
所在地〒606-8134 京都市左京区一乗寺竹ノ内町42
電話075-781-5010




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3 曼殊院門跡のまとめ

『曼殊院門跡』は京都洛北、屈指の名刹で「小さな桂離宮」と呼ばれています。

宸殿は150年ぶりに再建され完成を迎えました。

曼殊院が「小さな桂離宮」と言われる理由を6つ上げてみました。

釘隠し、欄間など細かな意匠も美しく、茶室は京都三名席の一つです。

どれも創意工夫がされ、宮廷の美意識を取り入れられています。

又、三不動の一つ、国宝「黄不動明王像」が見られるチャンスです。

紅葉の曼殊院(公式HPより)

5月霧島つつじ、秋の紅葉の時期も美しいです。

京都で曼殊院門跡の雅な世界を見ていただけたら嬉しいです。

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